日本サッカー再生論：明日を拓く：SSブログ

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日本サッカー再生論　[主張－ひと] [編集]

前の記事を書いていて、途中から平山の話に移ってしまって、思いのほか脱線してしまった。
なので、平山問題については以下、独立した記事として述べていきたい。

平山相太という選手がいるが、彼は意識を変えない限り
日本代表にはなれないし、選ばれても使えないだろう。

彼は若くしてその能力と高身長に期待され、「未来の日本代表ストライカー」と
称され、その経歴に箔を付けるために、オランダへと旅立った。

しかし、慣れない環境に戸惑い、監督が途中で変わって以降は自分を
認めてくれる場を失い、結果、途中退団という形で日本へ帰ってきた。

これは、冗談抜きで「恥ずかしながらの帰還」だ。人々の期待を裏切り、
成長できずに帰ってきたのだから。しかし、本人にその自覚はない。
ゆえに、「オランダ語は生理的に受け付けない」とか「日本が恋しくなって
帰ってきた」など、幼稚な発言を繰り返している。
「退団勧告」はやる気を見せない平山への激励をこめた監督の愛のムチだった。
本当に要らないんじゃなくて、今のままでは要らないから自分を変えろと、
強くなれよと、そうヘラクレスの監督は言っていたはずだ。

しかし、平山は文字通りのクビだと思い込み、それを好機と思って
すんなり受け入れて日本へ舞い戻ってきた。

実に情けない。環境が違うのは当たり前だし、だからこそ自分を律して
強くたくましくなっていかなければならない。
経験が少ないのだからプレーで思うように動けないのは当たり前だ。
まだまだ若いのだから、いくらでも経験を積むことができるはずだ。
まして、その歳で海外プレーができるなんて、その潜在能力を多くの人が
認めてくれた証拠ではないか。そして、親御さんの援助があってこそ
実現できることだ。どれだけの人間に支えられての自分かが分かっていない。

「自分は自分」じゃない。好き勝手をしてはいけない。なぜならプロだからだ。
プロはその宿命として、自分への期待に応えなければならない。
それは、単に金銭的なことにとどまらず、その「期待」を寄せる人たちが
自分を全面的にサポートしてくれるからだ。
今の恵まれた環境はその支持なしには手に入らない。
文字通り「サポーター」なのだ。

オランダから逃げて帰ってきて、弱音を堂々とテレビカメラの前で語り、
救いの手を差し伸べてくれたＦＣ東京でも「お菓子・昼寝禁止令」なんぞ
中学生でもやらないような失態をやらかし、挙句、先日の試合では
初ゴールの後にパフォーマンスかなんだか知らないがスポンサーの
広告看板を蹴飛ばして穴を開けてしまった。

これは、プロでもなんでもない、ただの「ちょっとサッカーの上手な阿呆」だ。
ここから読み取れるのは、精神力の弱さと、全体的な幼さ、
周囲の状況のせいにして自己反省をしないこと、自分に甘いこと、
そして周囲への感謝の心を全く持っていないことだ。

繰り返しになってしまうが…自分が今大好きなサッカーを思う存分できて、
しかもそれによって報酬までもらえて、華やかな舞台で不自由なくボールが蹴れる。
それは誰のお陰かといったら育ててくれた両親はもちろんのこと、
今いるチームのスタッフとコーチ、そしてスポンサーだろう。
そこを分かっている選手は、スポンサーの看板を蹴飛ばしたり、冗談でもしないはずだ。
まして、敵地のグラウンドだ。よりいっそう謙虚にならなければいけない。

もっとも、平山が極端に目立つからここまでこき下ろしているわけだが、
実際今の「サムライブルー」とか何とかもてはやされている連中も大体は
似たり寄ったりだ。「キャバクラ組」以降、日本のサッカーは死にかけている。
だから、ヒデは退場した。無責任であるが、気持ちは分かる。

でも、ヒデの一つ上の世代はきちんともがき苦しんでいる。
カズやゴンは未だ現役で己の生き様をサポーターや後輩に見せ付けているし、
キーちゃんこと北澤は解説の傍ら全国各地を飛び回ってサッカー教室を開催し、
子ども達の育成に努めている。（おそらくちびっ子サッカー教室の開催数は
キーちゃんが日本一じゃないかと思う。）
そしてラモスは監督に就任し退廃したヴェルディの再生に乗り出している。

彼らのやっていることはもっともっとスポットを浴びるべきだし、
こうした先輩の奮闘を見て身を引き締められない後輩選手はいっそのこと
サッカーなんかやめてしまえばいい。

日本のサッカーは能力で世界に劣っているのではない。
意識が低いのだ。ここを変えていかなければ、日本のサッカーは死んでしまうだろう。

2006-10-08 20:32 nice!(5) コメント(4) トラックバック(0)