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少子化問題を考える 2 [主張-時事]

当然無視できないのは、これが単なる少子化ではなく、「少子高齢化」であるということだ。

全体的に人口は緩やかに減少の一途をたどっていく中で、それに加えて幼年人口が劇的に減少しつつあり、老年層は一定数を保っているというわけだ。

これは、介護とか医療といった面での需要に対する供給不足が懸念されるし、納税・勤労といった面でも供給不足が懸念される。

現在、中高年の大規模なリストラが言われているが、本音の本音の部分で、現状は中高年の首切り以前に、新規雇用者の激減がそれ以上にあり、そこの部分で企業は人員削減をしているというのが現状だそうだ。
そんな世の中でフリーターだのニートだのといった問題が出るのは、これは当たり前のことなのである。まして、一部はそうであるかもしれないが、必ずしもフリーターは望んでそうなったわけではないし、能力や意欲がないからフリーターになったわけでもない。そうならざるを得ない社会状態が根本にはある。

これが団塊世代の退職で一気に解消されると見られているが、どうだろうか。小生には正直なところ明るい展望が見えてこない。少子高齢化の時代の流れで、きっと団塊世代が退職しても、そのままズルズルと団塊世代に頼らざるを得ない状態が各企業間では続くのではないだろうか。
何故なら、バブル崩壊後~リストラ時代において、新規雇用自体を減らしているから、団塊世代リタイヤ後に中核となるべく層が、まず根本的に数が少ない。そして、蓄積が引き継がれていないのではないだろうか。これについては異論もあり、小生も確信は持てずにいるが、しかしそんな気がするのだ。
そうすると、退職後の団塊世代に知恵を学ぶべく、安価な労働力というメリットからも彼らを積極的に再雇用していく動きが起こり、結果として新規採用の大幅増にはつながらないのではないか。

ましてや今や大学全入時代だ。昔は高卒が当たり前であったが、その感覚のままに、全員が大学卒業という資格を手に入れた。しかし、もはや大卒は当然となりつつある。その中で、その大卒連中を必ずしも全員雇用できるかといったら、先に述べた事情で新規雇用は増えそうにないから、難しい。そうすると、やはり溢れる。フリーター・ニートの総数はやはり一定値を保ち、行き場をなくしさまようか、或いは内に内にと篭っていく若者が増えてしまうのではないかと懸念している。
そうすると、せっかくの若さが、体力的にも青いという点においても活かされず、旧式な古い蓄積だけが温存されていく。これは必ずしもわが国にとって望ましき事態とは思えない。

もっと言うと、再雇用できるうちはまだいい。本当に怖いのは、団塊世代が退職する頃ではなく、その10年~20年先の、「団塊世代が息を引き取る時代」なのではないか。
老体に鞭を打って、死ぬまで搾取する企業。まだまだ働きたいし、役に立ってる気がするから、安月給でも一生懸命努力し頑張るシニア層。この年代が若者の門扉を閉ざし、やがていなくなる。そうなると、今度こそ本当にぽっかりと穴が開いてしまうのではないか。その時、どうするのか。本当の意味での世代交代がスムーズに行くか。

ここまで考えていくと、やはり今の20代~30代がしっかりしなくてはならない。引きこもってる場合ではないのだ。これはタイゾー君レベルでどうにかできる程度の簡単な問題ではない。言語産業が基軸となるだろう。つまり、教育とメディア。ここに従事する人間がどこまで国のために動けるか。ここが肝腎だろう。


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