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★ことば239「言論」 [ことばトレンド最前線]

★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 vol.239 2008.6.4
「言論」

言論の自由とか表現の自由とか、いつも騒がれる。「自由」と言っても野放しに何でもしていい自由ではないはずだが、悪趣味グロゲームや過剰報道など、規制とのワンセットで語られるゆえ、その実態はかえって判然としなくなっている。
自由な言論とはそもそも何だろうか。ある学者は言論の行き交う「場」をテーマに主張を展開し、「各々の真理を他者が審判するという前提条件が保証されていることが必要条件」といったことを述べている。またある作家は「言いたいことを赴くままに吐き出す表出と言うべき事を言う表現とは本質的に異なる」と述べている。言論には言論として成立するだけの条件が同時に要求されるのだ。
ネットが隆盛し、情報格差の解消や個人が表現できるツールの獲得が図られる中、改めて今「表現」の何たるかが問われている。つまり、言論の二極化だ。機会がいくら平等になろうと、結果は質の差で決まる。
表現力だけでなく読解力も問われるのだ。

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