★ことば046「さらさら」 [ことばトレンド最前線]
★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 vol.046 2007.11.24
「さらさら」
とかく現代人はさらさら好きだ。髪の毛も血液も人間関係も、さらさらが好まれる。
ここで対義語になるのは「どろどろ」だ。もっとも、本来の対義語は「ねばねば」らしいが。
それらは否定的な目で見られつつ、突如ヒーローにもなる。例えば、納豆やオクラなどのネバネバ食品。トクホ系の濃厚で濁りのあるお茶。泥エステ。そして昼ドラ…。さらさらのために、どろどろを利用する。
自分が正義であることを証明するために、自分より悪なものを対角線上に置いて、比較しながら目標を追究するのと同じだ。でも、悪にも「人間臭さ」を見出し、最後に許容する。それは正義と悪の二律背反性、つまり表裏一体であることを認めざるを得ないからだ。
どろどろなものを嫌がりつつも、どこかそちらの方が安堵感を覚えたりもする。
賢治しかり、中也しかり、本当にどろどろを知っている人間にしか、さらさらの表現はできない。
春の小川や秋の砂浜にもどろどろが隠れているのか。
おはようございます。
どろどろ、好きです~♪(笑)
お越しいただきnice!を、ありがとうございました。m(_ _)m
by mami (2007-11-24 07:13)
どろどろ~食べるのは好きだけど
どろどろの関係は避けたいかな^^;
by (2007-11-24 07:34)
ドロドロを体験し、超越したものだけが本当のサラサラに到達できるのでしょうか。春の小川も、ドロの沈殿が落ち着いたから、サラサラ流れているのかも。
by okko (2007-11-24 15:18)
こんばんは。皆様、コメントありがとうございます。
ドロドロ、浄化とかデトックスとか巡茶とかが流行ってる次代には、むしろ好まれるでしょうね。かく言う小生もネバネバの納豆、大好きです。
それにしても、盲点でした。確かに、川のサラサラ=清流は底に泥土や砂が沈殿していって出来上がるんですよね。確かにその通り。見落としていました。どうも蓮だの浄水器だの、思考が偏屈になってきているので、この原稿は実はかなり反省点が大きいものとなっています。
by 俺 (2007-11-25 01:51)