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★ことば069「迷彩」 [ことばトレンド最前線]

★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 vol.069 2007.12.17
「迷彩」

年末商戦。衣料店では色とりどりの服に混じって、迷彩服が売られている。今も世界各地で戦争が続いている中、これを着て街を歩く人を見るにつけ、実に平和ボケだと思う。その一方で、過去の失敗を繰り返すまいと、断ち切ろうと、軍服すらファッションにしてしまう風潮はある意味尊いのかもしれない、とも思う。ただ、それに散弾銃と奇行蛮行がセットになった時、迷彩服は単なる趣味では済まされなくなる。
長崎。市長が糾弾に倒れてからまだ一年も経たないうちに、また悲劇が起きた。まだ動機は解明されていない。呼び出された友人も、思い当たる節がないという。
敵がいないのなら、迷彩を着て隠れる必要はない。むしろ、ファッション化された迷彩を着ることで、迷彩はその人を目立たせるという役割を果たす。
なぜ男が銃を所持できたのか。未然に防げなかったのか。「どこにでもいる普通の人」がある日突然犯人となる時代。社会の方が迷彩色になりつつある。

(398文字)


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コメント 3

ARROWS YOKOHAMA いずみ店

 社会の中に溶け込む事が迷彩なのかもしれませんね。ふとした瞬間に感情が爆発してしまう。そうすると取り返しの付かないことになってしまいます。考える時間の必要性を実感します。
by ARROWS YOKOHAMA いずみ店 (2007-12-17 11:04) 

俺

こんばんは。コメントありがとうございます。

社会の中に溶け込んだ時に、その社会が一色だというのは法治国家・民主偽国家においてはありえないのですが、地域・職場・学校など社会集団によって色が変わってきて、様々な色がそれこそユニクロのフリースのように点々と、そしてモザイクになっていて、そして個人は何層にもなっていたりするというのがこれまでのこの国の社会だったのだと思います。それが、迷彩色になっているということは、「色」が見えないということで、つまり居るんだか居ないんだかも分からなくなりつつあるということですね。そうすると、関係性が遮断された中で生きていくことが可能になる。さて、どうするか??
by (2007-12-18 00:25) 

こんばんは。

犯人は、普段から散弾銃を持って近隣を歩き回ったりしていたそうですね。
近所からは危険だという声が出ていたにも関わらず、銃の所持を許可され続けていたのですから、やりきれませんね。
防ぐことが出来たかもしれない事件です。

もっと、予防に力を入れてほしいな。
by (2007-12-18 23:27) 

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