★ことば064「一殺多生」 [ことばトレンド最前線]
★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 vol.064 2007.12.12
「一殺多生」
先日の当コラム「正当」において警察の正当化を批判したが、見方を変えれば栃木県警のあの対応は当然のことと言える。
なぜなら、警察は市民一人ひとりの生命を守っているからだ。「一人ひとり」という表現に込められた意味は個人の集合体であり、個々人が関わりあうということである。「全体」ではない。「一人ひとり」だ。この違いは、変動がありうる集団社会における「大多数」ということだ。
そして、「一人ひとり」であって「一人」ではない。99人の市民の平和が脅かされた時、警察は一人の平和を奪うことが可能となる。秩序維持の大前提だ。
…というこの文章には大事な補語が一箇所欠落しているが、お気づきだろうか。99人の市民の平和が「何に(誰に)よって」脅かされた時か…ここが抜けている。
「一人の市民によって」か。ならばその一人へは自由剥奪が認められる。では、そうでない場合は?
警察という国家権力が最も注意を払うべき点だ。
(395文字)
う~ん、珍しく言わんとしている焦点がぼやけていて、よく理解できませんでした。読みが浅いのか。
by okko (2007-12-12 14:44)
ご指摘の通りです。反省しきり。やはり、自分で納得いかないままやっつけてしまった原稿は、きちんと真っ向からご高覧いただいている方にはバレてしまうものですね。恐縮です。
つまりここで言いたいことは最後の2行だけなんですが、そこに行き着くまでに迂遠な表現をしたり、書いていて筆者自ら混濁があったりして、こうなってしまったのであります。
やっぱり国家権力には逆らえないですね。…という話ではないのですが。
by 俺 (2007-12-12 21:51)