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★ことば035「まさに今」 [ことばトレンド最前線]

★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 vol.035 2007.11.13
「まさに今」

強調の語句を俎上に論じてみたい。
「この問題はまさに今、社会的関心を集めている!」といった具合に、熱気と緊張感を伝えることがある。報道の特集番組や、国会の議事録を読み返してみても、確かに多用されている。
まさに、まさしく…形容詞の読解分析をする時には対義語を考えると見えてくる。真正さを強調するのはなぜか。「いや、本当に」と同じで、信じてくれないけど本当だよ、というニュアンスがそこに込められているからだ。
ここでは「まさに」という強調に「今」という強調まで加わって、一層強められている。確かに人は時間設定に弱い。「今しかないんだって」「あとこれしかない」と切羽詰ると、追い詰められて窮鼠猫を噛む如く、思わぬ力を発揮するものだ。逆に、恒久的な問題になってしまったり、時間設定がないと、ダラダラしてしまう。
…という原稿を書いている我が身がまさに今、その状態。作家は締め切りを設定しないと本領発揮しないものだ。

※special thanks to okko樣


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コメント 4

言われて見ればそうですよね!
私自身よく使ってるかも…^^;
by (2007-11-13 00:57) 

おはようございます^^
国民性でしょうか?それとも洋の東西を問わず・・・? 
勿論常に何処にでも例外はあるものですが・・・
by (2007-11-13 04:49) 

okko

アリガトウゴザイマシタ!
マサに意味としてはその通りなのです。背水の陣を敷いて、切羽つまった状態。でも、これが、それほどでもない懸案について、流行語のように国会で使われていると、それほどの真剣味が伝わってこないのですね。
細川首相の時代は、「粛々と」を、議員各位、やたらと使っていました。川中島じゃあるまいし・・・・
流行の1つと捉えることにします。
 逸れますが、ここでコメントを書いていると、学生時代、ああだ、こうだと、議論沸騰して時間が過ぎていったのを思い出すのです。 長すぎました。
by okko (2007-11-13 10:17) 

俺

コメントありがとうございます。
まさにガスだね…なんて少し前のCMにありましたが。
なるほど、ちょっと前は粛々と…でしたか。流行というのはあると思います。流行というか流れというか、同じパターンというか…
KYの前首相が強引にやって投げ出した後、福田首相は「低姿勢」を連呼しました。これと同じことが、前首相の祖父の頃にもありましたよね。岸信介が強引に安保を通して身を引いた後、首相の座に着いた池田勇人首相が口にしたのが、「低姿勢」でした…
by (2007-11-14 00:03) 

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