SSブログ

★ことば032「堕胎罪」 [ことばトレンド最前線]

★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 vol.032 2007.11.10
「堕胎罪」

そんな罪名があること自体、知らなかった。それもそのはず、殆んど形骸化しているのだ。
堕胎罪とは文字通り、胎児を母親の胎内で殺すか流産させて殺すことを犯罪としたもので、わが国でも刑法212条~216条に明記されている。
一方で母体保護の観点から、人工妊娠中絶が母体保護法(旧優生保護法)で認められている。これは全世界的に見ても比較的最近成立したもので、経済的問題や女性の出産自己決定権の尊重などから、中絶がやむを得ないという考えが一般化したためであろう。ゆえに、堕胎罪は効力を失った。
しかし、時代は変わり、今は先進国を中心に少子化が叫ばれている。晩婚化、女性の社会進出、不景気、育児環境の悪化等々、原因は様々あるが、手段として中絶が容易になったことがそれを助長していることは明白だ。
子どもは次代を担う命の継承・発展者だ。誰も初めから死を望んで着床などしない。安易な妊娠、中絶には道義的堕胎罪を適用すべきだ。


nice!(4)  コメント(3) 
共通テーマ:blog

nice! 4

コメント 3

okko

キリスト教関係の言葉かと思ったら、まだ、そんな古めかしい言葉が法律に残っていたのですね。
全く同感です。親?の都合で中絶する、母体が健全であるかぎり、子どもは産むべし。経済的な理由から、であれば、はじめから作るなッ!
by okko (2007-11-10 10:23) 

今の若い子達の間では中絶って事に対して
どのくらいの思いがあるんでしょうね?
容易に考えてる子達が増えてきてるように思います。
悲しい事ですよね…
by (2007-11-10 18:14) 

俺

コメントありがとうございます。堕胎罪、もっと身の回りにも理解と考察を広めていきたいと思います。
で、前の記事で取り上げた本がまさにそのテキストになるのですが、本当に読んでいくと、一概に「こうだ!」と言う事はできなくて、それと法的整備、社会的整備との葛藤が出てくるのです。本当に、この本の著者が取材を進めていくうちにいっそう苦悩していくと同様に、私も頭を抱えています。中絶は絶対に罪。でも、望まない妊娠も山のようにある。産めばいいかといったら、優性思想もあるし、産んだ後虐待されたり捨てられたりする子も山ほどいるし…うーん、本当に一言で片付けられない、複雑な問題です。その考える一つの物差しとして、著者は「どこから『人』になるのか」という命題を提示しています。
赤ちゃんポストのことも絡めて、今後も当ブログで取り上げていこうと思います。
by (2007-11-12 00:49) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。