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★ことば017「はい」 [ことばトレンド最前線]

★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 vol.017 2007.10.26
「はい」

先日、ある映画の舞台挨拶を見た時のこと。「えぇ、そこの所がですね、はぁい、頑張った所かなぁと思います。はい。」
その女優さんはコメントの所々で「はい」を使った。その時の表情やトーンは、「へぇなるほどそうなんですか」と挟む記者への応答のような、そんな「はい」だった。
しかし、誰も彼女に対してうなずいたり聞いたりしていない。いわば、自分で勝手に「はい」を挿入しているのである。
これは主に若手の女優さんやアナウンサーに多い。「えーと」のような癖なのかとも思うが、それだけではない。答えは、テレビの中に隠れていた。
実際そのシーンを翌朝のワイドショーで見ると、彼女はあちこちから質問を受け、脚光を浴びているように見えた。なるほど、そういうことか。見えざる声を使った演出。選挙のウグイス嬢も使う手だ。注目とは自ら作る事で大きくなるのだな。
夕焼けに映える長い影のごとく、その人は大きな瞳を輝かせ佇んでいた。


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okko

なるほどね、そういうことでしたか。 当方が気になるのは、特に松井秀喜君へのインタビュー、必ずといっていいほど、答えのあとに「うん」或いは「うむ」というのが・・・
自分の答えを確認しているのか、単なるくせなのか?
by okko (2007-10-26 10:00) 

俺

確かに!!ヒデキ・マツイはそういう言い回しが多いですね。単なるクセかもしれませんし、ここの記事で指摘しているような「演出」があるのかもしれません。活躍し、結果を残している人間の言葉には、やはり単純なことを言っていても重みが出ますね。
by (2007-10-28 13:34) 

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