「苦学」 [主張-学問]
★シリーズ 【ことばトレンド最前線】 番外編
「苦学」
例えば、今が旬な秋刀魚。帰り道、どこの家からか、魚を焼く匂いがしてくると、秋の深まりを感じて心躍る。焼き魚に大根おろしは欠かせない。
さてこの「秋刀魚と大根おろし」という組み合わせ、どうして好まれるのだろう。科学的には、大根に含まれるオキシターゼ酵素が、焼魚の発がん性物質を分解するということが証明されている。しかし、大昔の人はそんな科学を知らない。けれど、ずっと前から大根おろしは秋刀魚に添えられてきた。何故だろう。単なる偶然か。
先ほど「科学と気学」の話をしたが、気学では、大根と秋刀魚の相性が良いとのこと。今日はこれにもう一つ加えて、「苦学」というものを提唱してみたい。語呂合わせも良いことだし。
今我々が食べているものは、先人のあらゆる試行錯誤の結果得られているものだ。きのこ類は特にそれを強く感じる。この時期定番の「マツタケ」。皆がこれを堪能できるようになるまで、どれほどの人が毒キノコと間違えて命を落としてきたのだろうか。想像するだけで恐ろしくなる。
失敗して、覚えて、成長する。進化の過程と同じだ。我々の一生も、失敗を繰り返して成長していく。自分で覚えて、感・勘を鍛えていくのだ。
※「ことばトレンド」でない話ですが、書きたくなったので、番外編として。文字数も400字超えてますがあしからず。
真っ赤な建物と景観法 【シリーズ・景観法⑥】 [主張-学問]
先週の金曜、珍しく早く帰宅したので夕方ニュースをザッピングしていたら、
TBSでこんな問題を特集していた。
「皇居周辺に赤いビル出現!景観権巡り住民困惑」
景観の問題をかじった人間として、僭越ながら思うところを述べたい。
※なお、実際議論をしていく上で写真を載せたいのですが、勝手に拝借するわけにも
いきませんし、というか、拝借しようにもちょうど良い写真が見当たらなかったので、
近々現地に足を運んで撮ってきます。それまでは、イブニング5のページや
イタリア文化会館のページなど、リンク先の写真を各自ご覧ください。