★ことば187「なので」

★シリーズ　【ことばトレンド最前線】　vol.187　2008.4.13
「なので」

本来は接続詞ではない。しかし最近、「～～だ。なので～～」と、文章の冒頭からいきなり「なので」を使っている文をよく読む。大人も多用しているし、小中学生の作文にも頻出する。
会話的文章の流れで、手法として使うのは効果がある。また、言葉とは絶えずその使い方や意味は変化していくものだ。「正しい言葉遣いを心がけよ」という趣旨のことを書くつもりはない。何年か後には接続詞として認定されるだろう。
しかし、根本的に違和感は残る。全て論理的に、証明して、裏づけして、明確に…という昨今の欧米的二元論を助長するような語法なのだ。何でも白黒はっきりせず、ぼかしたり曖昧性のある表現が否定されている。
また、短絡的因果関係を際立たせていることもこの表現の特徴だ。殴られた。むかついた。なので殺した。…というような直線的・一面的思考がますます日本人を阿呆にしている。
なのでぇ～こぅゆぅ使い方わぁ～なンかムカつくんスよぉ（＞＿＜）

（４００文字）

コメント 2

余談
ちなみに、「なので」で検索するとトップに出てくるのはＮＨＫの「ことばおじさん」のコラム。なんと４年も前に既に梅津氏（ないしはＮＨＫスタッフ）は「なので」の違和感を指摘している。悔しいが当コラム、ことばおじさんの域にはまだまだ遠く及ばない…。
by 俺 (2008-04-13 19:07) 

以前はよく「ことばおじさん」のコーナーをTVで見てました。
日本語の奥深さに、夜勤で出かける前なのについつい見ていたのを思い出しました。
がんばれ、俺さん。(*^-^)
by あんどっち (2008-04-17 03:33)