■『ファスト風土化する日本』 三浦展 [書評]
書評
『ファスト風土化する日本』
三浦展
2005年 洋泉社新書
地理学でメンタルマップというのがあるのだが、
郊外に暮らす子ども達に日常のメンタルマップを書かせたら、
きっと自宅と学校とジャスコとが宇宙空間を漂う惑星のごとく、ポツポツ書かれるのだろう。
色々と刺激を受ける本であった。
これがシモキタ再開発にも諸々の事件にも全て結びつく現象なのだ。
やはり、歩道に誰も歩く人がいない町は、おかしい。
おかしいと分かっていてもどうにもならない現状。
現状のレポートと分析は見事であったが、処方箋や提言にはいささか難有り、のこの本。
でも、それでいいと思う。
ここから先は、読者一人ひとりが考えていかなければならない問題だからだ。
民主党が政権とって岡田首相になったら、全国津々浦々にあるジャスコは
政府直轄の「町内会組織」になるのだろうか。なんて妄想をしてみたり。絶対ムリだな。
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