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情報化社会は来るのか [主張-時事]

「情報」が21世紀のキーワードになるといわれている。
今現在はそうかもしれない。

しかし、現在における情報の氾濫状態が今後も続いていくのか、若しくは
それがうまく機能していくのか、どちらも難しいのではないかと思える。

オーマイニュースというものが流行っている。ライブドアPJというものもある。
率直に申し上げて、読むに堪える記事は1割もない。

「市民記者」とか「PJ」とか、名前はご立派だが、姿勢としては
一介の素人の世間話に過ぎない。
殆んどが自分のオタク的観察眼で見た、せいぜいが「普通の人は
気づかなかった」レベルの情報にすぎず、あとは多少過激・稚拙な
語り口での意見が重きを占める。
こんなものに興味はない。読み手はすぐにかぎわける。
だから、過激なタイトルでアクセス数を稼ぐことはあっても、
内容がどの程度評価されているかは疑問だ。

「ソースを明示せよ」のソースにライブドアPJやオーマイニュースの
記事がなりうるかと言えば、疑問だ。

新聞記者はたった一行、たった一文字をそこに書くために
幾つもの取材を重ねて夜討ち朝駆けをやって裏を取る。
そこまでの努力をしている「市民記者」がどれくらいいるかも疑問だ。

また、最近「アフィリエイト」なるものが流行っているが、あれも非常なる
社会悪を感じる。
例えば誰か作家名と書名を検索して、その本の内容や評価を知りたいと
思ったりする。そうすると、最近は多少マイナーな作家でも以前とは
見違えるほどの数のページがヒットする。
しかし、その殆んどは誰かのブログに作者名と本のタイトルが
記載されただけで、クリックすればアマゾンか楽天に飛ぶ。
たまに何か書いてあっても一言二言だ。
こんなページが検索に引っかかる現在の仕組みは明らかにおかしい。
しかし、対策を講じるべくもないだろう。どこまでがお小遣い稼ぎで
どこまでが書評サイトかの区別はコンピューターにはできっこない。

…さて、ここからが本題だが、
こうした乱雑猥雑な文字情報の溢れる社会はどうなっていくのか。
「にぎやかな未来」になるのだろうか。

おそらく、小生が今感じていることと同じことを感じている人は少なくない。
もう少し時間が経過すれば、それを感じる人はもっともっと増えるだろう。
そうした時、人はよりどころを求める。
そこに、暴力ではないイデオロギーが入り込めば、たちまち人々はそれに
すがり、信頼していくことになるだろう。
もっともらしく、強く表現するカリスマ的なリーダーを支持したり
宗教的に傾倒していくのと同じように。

こうなると、群集の統制はしやすくなる。
情報操作、世論操作という次元を超えて、人々は
情報を与えられていく時代になる。

見せ掛けの自由は続くかもしれないが、選び取ることができないくらい
煩雑な情報社会に人々の関心の目は向くはずがない。
自ずからシャットアウトしていく。

先日述べたHDの問題にも実はこの展開を予測している。
消すか、たくさんある中から選んでいるつもりで選ばされている一つを
見続けるか、その二元論でしかない。
そして、消す人間は確実に引きこもっていき、一つを見続ける人間は
踊らされていく。勝ち組負け組の二元論で騒ぐ現代人はもう
その段階に入ろうとしているのかもしれない。

【後記】
久々に本気で書いたが、所詮この文章も砂山の中の一情報として
処理されていくのだろう。


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ニュー本間

毎日とは申しませんが、たまに本気を見せられると確実に刻まれます。
by ニュー本間 (2006-09-11 20:07) 

俺

こんばんは。そうですね、おっしゃるとおり。細々とでもきちんとやっていれば、評価する人はいるわけですよね。謙虚さとひたむきな努力と…
by (2006-09-18 00:33) 

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