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辟易… Ⅶ´ ~お笑い番組の来し方行く末~ [主張-その他]

後半です。

◆最近のバラエティは構成が下手くそ過ぎて、せっかくの素材を台無しにしている感がある。
 例えて言うなら、せっかく釣ったばかりの活きのいいマグロを蒲焼にしてるようなもんだよ。
 蒲焼は別に安い肉でも古い肉でもいいじゃん。なんで刺身にしないの?…っていう。
 一昔前は、出てるタレントは三流だけど、番組構成はまともだった。
 吉本のろくに笑いも取れないWコウジみたいなのがちやほやされてたけど、今は違う。
 明らかに芸人のレベルは上がってる。
 しかーし!!番組構成がわざわざ彼らをつまらなくしているではないか!
 ちょっとネタ番組に行き詰ったらすぐロケに逃げるし、とにかく大勢集めてトークさせりゃいいと
 勘違いしてるみたいだし、無駄にコーナー作って芸人に料理させたりチキンレースさせたり…
 それでいい加減飽きられてきたら代わりがいないから三流シュールに逃げる。
 シュールってのは本当にシュールなら面白いけど、「面白くないのがウリ」みたいな、
 「理解不能の世界」「いつもいつもスベって笑いが取れないというキャラ」なんて芸人、
 視聴者側は誰も望んでないよ。もっと基本に忠実にならなきゃ。
 無駄な編集技術でワンコーナーをぶつ切りぶつ切り、番組冒頭に3分やって、間に
 別のコーナーをはさんで、真ん中で5分やって、「この後、衝撃の結末が!」っていう
 おちまさと式でCMをはさんで、CM明けたらまた別コーナーをはさんで引っ張って、
 最終的に予想通りのオチを1分やって、次週予告…。
 これだったら、そのワンコーナーは一気にやった方が、まだ面白くなる。
 それに、最近のテレビはお笑いに限らず、予告やりすぎ。
 期待させてチャンネルを合わせてもらわなきゃ商売にならないのは分かる。
 でもさ、そんな付け焼刃的な予告で客取ろうなんてセコいこと考えずにさ、
 内容で勝負しようよ。面白い番組なら予告なんてろくにしなくてもクチコミ評判だけでも
 視聴者は集まるし、リピーターはやっぱり内容が面白くなきゃ増えないって。

 それで、最近の予告が最悪なのは、予告で出てくる映像がピーク(頂点)だということ。
 つまり、一連の流れの中で最も面白い所、最も激しい所を予告で既に露出してしまうから、
 視聴者はその激しさに期待して番組を見ることは見るんだけど、でも結局
 「なんだ、この程度か」という期待はずれと消化不良が残るだけ。
 これじゃいくら頑張ってもリピーターは増えないし、最終的には「最近テレビつまんねぇな」
 ってなって、テレビ業界全体の視聴率が下がってくことになるよ。
 引っ張り・予告・ぶつ切りの悪編集で付け焼刃的なことをやっても、その場はしのげても
 長い目で見たら自分の首を自分で絞めてることになるんだよ。そんなこともわからんのかい?

 笑う犬というフジのお笑い番組が23時台に始まったとき、コントがぎっしり詰まった20分で
 ものすごく人気が出たし、関連商品も売れてグングン伸びたけど、ゴールデンに行った途端、
 下降しだした。多分その辺の視聴者は最初のうちはまだ面白がって見てたんだろうけど、
 小生はゴールデンに移って3週目くらいで、もう終末を予感した。
 何故なら、無理やり60分に拡大して、惜しむことなくコントを出しまくったという
 大きな戦略の誤りがあったからである。毎回毎回小出しにしていけば
 長いスパンでお付き合いできるのに、視聴者の期待にこたえすぎようとするあまり、
 一気に出しまくっちゃって、それで早くしてネタが尽きて、
 トークとかゲームのコーナーとかに逃げるようになって、
 しまいにネタ自体がレベルダウンして、下ネタに過剰に頼って、
 最終的に行き着く先はホリケンサイズだもんなぁ。
 「機関車ナーマス」とか「ホリケンサイズ」とか、お子ちゃま向けの低俗な内容と同時に、
 「セックス」「ヤった」だのの単語の連発。もはやターゲット世代を見失い、
 PTAからクレームが来て、結局いつの間にか放送終了……
 終了直前の頃に一度見たら、お笑い番組なのに、もはや60分間でたった一度しか
 笑いという感情が発生しなかった。
 その一度の笑いというのは、エンドロールが流れた頃に発生した、失笑。
 あともう一つ言うと、おもしろくもないのにスタッフの小汚い馬鹿笑いが入ると、逆に引くよね。
 中には明らかに音声加工してるのバレバレの番組とかもあるし。スタッフの笑い声は
 基本的に要らないと思う。特に下降気味のバラエティは。焦ってるのはわかるけどさぁ、
 男性スタッフのガハハ笑いって、あんまり心地よくないんだよね。
 まぁ、時を同じくしてウンナンの限界が露呈したということも下降の一要因になったのでは
 ないかと個人的には分析しているが。(ウンナンのファンの方いたら、ごめんなさい。)

 ↑と、このような一つの時代の幕開けから終末までを冷静に分析したわけだが、
 今、この笑う犬が歩んだ道のりと非常に近似した道のりを歩みつつある番組がある。
 そう、フジのイチオシ番組、はねるのトびらである。
 (いや、あの「笑金」とか「水10」とかは論外ですよ。あれらは既に終わってますから)
 はねトびも23時台にあがってから相当苦戦を強いられているのが、見て取れる。
 (…のは私だけだろうか。)
 とんちんかんちんなんてねぇ、ちょっと前のMUGA様オータム様の方がよっぽど面白かったって。
 確かに、忙しいスケジュールの中で一生懸命ネタを作って面白さのクオリティを保ちつつ
 露出しまくる、ということがどれだけ難しいかは理解できる。
 しかぁし、上手にバランスとって小出しにしていかなきゃ。
 そういう意味では、小生の好みとは多少ズレるが、ダウンタウンという職人2人は
 そこら辺の戦略が上手だったのだろう。番組スタッフも有能な人が多いようだし。
 だからこそ、いまや浮き沈みの極めて少ない位置に上り詰めたし、未だにガキの使い
 みたいな番組をやりつつも、タレントをいじる司会番組を複数持って、その上深夜で
 未だに新しい笑いを送りつつある。上手だなぁと思う。勿論実力が伴うのだろう。

 だから、若手のちょっと名前が出てきたばっかの連中がトーク番組の司会だの
 バラエティのコーナーのやり取りで笑いを取るだのなんて、10年早いんだと思う。
 地道に、したたかに、出し惜しみしつつ、まずは純粋な笑いをやっていかなきゃ。
 それが芸人だと思うし、そういう芸人を引き出す腕が、
 プロのお笑い番組には求められるのだと思う。

以上、深夜で多少ハイテンションの中書いてますので、気に食わない点等あるかもしれませんが、ご容赦ください。

(書いたのは8月21日深夜。24日に記事を2つに分離させました。前半はこちらへ。)


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ピロシ

ホントに笑う犬に関しては、同感。
深夜枠の時の、中島の宇多田ヒカルや内村の安藤優子のマネなんか最高だったから、ゴールデンに行かなきゃ良かったのに。

最近、NHKの「サラリーマンNEO」っていう番組が話題だけど、観てて、うまいところを見つけたなって思ったよ。こういう風に頑張ればいいのに、NHKは。
by ピロシ (2005-08-24 21:42) 

俺

確かに、ミル姉さんとか中島の宇多田とか、結構面白かったんだけどねぇ。残念です。

サラリーマンNEOっての、今度見てみようかな。最近はNHKも頑張ってるみたいよ。ピタゴラスイッチとか。
by (2005-09-15 02:15) 

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